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■本

■『まるで天使のような』マーガレット・ミラー 読了

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「名作」、「驚愕のラスト」などなど、高評価。ミラーの作品を読むのはこれが初めて。

ハードボイルド風にどんどん話が進んでいき、どんどん読み進む。とにかく読ませる、面白い。

受ける印象は『ハリー・クバート事件』に似ている(ミラーの方が当然先なんだけど)。カルト集団を扱うのは有栖川有栖の『女王国の城』とも共通するかも。

一気に読みました。オススメ。

■「セカンドウインド1」読了

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自転車を題材にした小説の中でも評判のいい川西蘭の「セカンドウインド1」を読みました。
自転車レースの大会やクラブチームへの参加、出会った自転車乗りなどを通して中学生の主人公の姿を描く青春小説。
祖父と2人暮らしなのですが、その祖父は自転車嫌い。父親はおそらく亡くなっており母親は海外にいるらしい・・・と謎もあって先へ先へと読ませます。
主人公と絡み合う自転車乗りや同級生の女の子、どのキャラクターも個性があって面白い。

引っかかったのは中学3年生の主人公のその思考と発言。よほど頭脳明晰、育ちの良い子供になら稀にあるのかもしれないけど、とても15歳ぐらいのものとは思えないくらいしっかりしすぎているため、いちいち「中3だよな。大人じゃないよな」と思い出さなければならなかった。

もう一つは成長物語としては何かが足りないかな。その分は「2」を読んでくださいなのかもしれないが、自分には今のところ「1」で十分。続きを読むとしたらしばらく先になりそう。

ちょっと辛口になったけど自転車好きな方は楽しめると思います。

■『火星の人』読了

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少し前に読み終わっているんだけど久しぶりに本の紹介。

誰もが知っているあの『アルジャーノンに花束を』をやっと読んで、素晴らしかったので、SFつながりでハヤカワ文庫のこの作品を読みました。

簡単に言うと火星版ロビンソン・クルーソーなわけですが、とにかく面白い。色々な困難をどう克服するか、たとえるなら「障害物マラソン競走」。主人公のポジティブな態度、ユーモアがとても良い。

1つだけ不満をあえてあげるとあれだけの期間1人で生きていくわけだから「孤独に苦しむ」ことは絶対あるはずで、そんな姿も読みたかった。まあ、忙しくて寂しがっているような暇はなかったという設定なのかもしれないけど。

最後の最後までドキドキ。

オススメ!

■『ハリー・クバート事件』

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上下巻合本がKindle版で出ていたので購入して読了。

とにかく読ませる。1975年と2002年、2008年あたりの時間を行ききするが混乱することなく、謎が謎を呼び、解けたと思った謎が実はさらに謎になり、物語がどんどん進んでいく。

主人公が書いた本、書いている本。他の登場人物が書いた本。ヘミングウェイ的な各章に置かれた短文、などなど色々なテクストが絡み合い飽きることがない。

ただ、文学的な仕掛けはあるが、高尚な文学作品ではなくあくまでも「文学的工夫もある」エンタテインメント。ミステリかと思えば、甘ったるい愛情表現も多くあり(断片のみでてくる『悪の起源』はとうてい歴史に残る傑作とは思えない)、かと思えばドタバタ風のやりとりまである。よく言えば色々な楽しみがある。悪く言うとトーンが一定しない。

若手作家が持てるだけの材料を惜しげもなくつぎ込んだ快作という感じ。でも、嫌いじゃない。というか久しぶりにいったい次はどうなるのかと楽しんで読んだ。オススメ。

しかしやっぱりこの本のタイトルは原題とおりの『ハリー・クバート事件の真相』じゃないと作品全体の仕掛けが台無しになるんじゃないのかな?

■『オー!ファーザー』読了。


WOWWOWで『ポテチ』を見たのを機に、久しぶりに伊坂幸太郎の表題作を読んだ。初期(中期?)までの伏線いっぱい、謎いっぱい、楽しいセリフもいっぱいの作風。父親が4人いるという不思議な設定だけど、それ以上に不思議な出来事が色々起こり、どんどん読み進められる。オススメ(^^)

■『オリンピックの身代金』

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奥田英朗の表題作上下巻を読了。

とても読みやすく、登場人物たちも魅力的で楽しく読めた。

時間の流れが工夫されていて、警察の立場から描かれるストーリーの時間の次に犯人の立場のストーリーが少し時間をさかのぼって語られる。そのため、たとえば9月30日にある事件が起こる章があるとするとその次の章では犯人の立場から9月29日と30日が描かれる。そのため、結果(謎)と原因(経過)が何度も語られ、謎解きの連続になるという構成。これが見事でした。

犯人の動機となった貧困については詳しく描写はされるが、少々響いてこなかった。これは作品のためか、読み手(自分)のためかよく分からない。感じたのは貧困は作品を創る上での材料にしか思えなかったこと。まあ、告発ものではなく、あくまでもエンタテインメントだから。

ラストはちょっと急いだ感があり、もう少しねばって書いて欲しかったかな。仲間の心変わり?も唐突と言えなくもない気が・・・

良くも悪くも非常に良く出来た海外の連続ドラマを見ているようだった、と思ったらWOWOWでドラマ化されるみたいですね。

しかし、これ続きが書けなくもないな。今騒がれている2020年東京オリンピックが開催される設定で、80歳を超えた主人公がなにか計画するとか・・・(ないか(^_^;))

■コニー・ウィリス『ブラックアウト』『オールクリア1』『オールクリア2』

読了。

凄く長いので途中で登場人物の関係とか???となって「これ誰だっけ?」と思うこと何度か。でも、凄く読みやすく(翻訳が「優しい」のもあると思う)、その上読み応えあり。

SFなんだけど作者得意のシチュエーションコメディであり、第2次世界大戦当時を映した風俗小説でもあり、エンターテインメント!でした。

3巻目になって色々展開があり、夢中で読んだけど、ところで、「メアリー」って誰?「コリン」は「・・・」なのか?!

広瀬正の『マイナス・ゼロ』をまた読みたくなった。

■kobo

楽天から発売される電子書籍リーダーkoboを予約してしまった。koboってbookのアナグラムだそうな。
三木谷さんは正直好きじゃないけど、値段が安いし、本格的に電子書籍が日本で進んでいくことを期待して。

kindleにもガンバッテほしい。予告されてるけど早く日本で展開してくださいな。

■『名もなき毒』宮部みゆき 読了

名もなき毒


『誰か』の続編。クレーマーと青酸カリ無差別殺人の2件を中心に主人公の「淡々とした」活躍が描かれる。前作は「ジェーン・オースティン風ミステリ」と感じたが、今作はそれプラスして終盤に緊迫感のある場面あり。子供を持つ親としてはドキドキの展開が待っている。文庫で600ページほどの大部だがおもしろく読めた。

■『誰か』宮部みゆき 読了

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「杉村三郎」を主人公とするシリーズの第1作。文庫では無く新書サイズのノベルスで読んだ。
宮部みゆきはずいぶん前に『レベル7』などを続けて読んでいた時期があって、とにかくストーリーテラーでずんずん読んでいけた。
10年ぶりぐらいの宮部みゆき作品だったが、ホント巧いですね。大事件が起きるわけでは無いが(登場人物たちにとっては十分大きな事件だけど)、調査の進み具合が主人公の視点で語られ、最後にはサプライズも。
主人公の家庭生活も描かれていて、それもおもしろい。

主人公は男だけど、ミステリー版ジェーン・オースティンって感じ。

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